取卷とりまき)” の例文
新字:取巻
するが怪い者には決してござらぬと云に雲助共はさら聞入きゝいれずそんなら酒代さかだいを置てゆけ只通してなるものかと半四郎一人を取卷とりまきける故半四郎も今は是非なく覺悟かくごきはなほ内懷うちふところにて胴卷をしつかと結び帶を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
持出て挨拶あいさつなしかうらいなるに女ばかりにてさみし折柄をりからゆゑはれるまではなし給へと取卷とりまきしかば彦兵衞は元來辯舌べんぜつよく上方かみがたの名所又は女郎屋の體等さまとう面白おもしろはなすにより老女もきように入り其許そのもとには何方に住宅すまひ致され候やと尋ねけるに私しは御近處橋本町願人ぐわんにん坊主ばうずとなり罷在まかりありて小間物商賣あきなひ致し候と云ふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)