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さんしゃく
ふりがな文庫
“
参酌
(
さんしゃく
)” の例文
先日差上げたる私案及び貴店編輯部案を
参酌
(
さんしゃく
)
して大体のことを決定
仕
(
つかまつ
)
り候間諸種の点に関し御懇談仕りたく、御多忙中恐縮に存じ
候得共
(
そうらえども
)
岩波茂雄宛書簡:01 一九三一年八月十七日
(新字新仮名)
/
野呂栄太郎
(著)
すでに埋没に瀕した他の日の言い伝えを
参酌
(
さんしゃく
)
して、解釈の手がかりを導くべきものが多いことを考えると、この集はむしろ一回の中間報告の
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それで多くの場合には各自の意見を
参酌
(
さんしゃく
)
し折れ合って大体の価値を決め、そうして皆が十分の責任を負うというだけの自信を得た上で及落を決定する。
学位について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
最初は日本の旧習を
参酌
(
さんしゃく
)
して欧州の法典を
折衷
(
せっちゅう
)
し、従来の家族制を存して一等親、二等親、三等親の別を立てたのだが、この三等親は即ち
権妻
(
ごんさい
)
である。
現代の婦人に告ぐ
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
僕はその人の考案も多少
参酌
(
さんしゃく
)
して、要所々々を可なり厳重に固めてやったが、財政家だけに頗る念入りの男でね、自分で方々をコチ/\試めして見た末
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
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御家門
(
ごかもん
)
の越後侯ですら、家中仕置不行届で領地を召しあげられ伊予の果てへ
押籠
(
おしこ
)
めになった。いかに榊原氏が御譜代でも、いざとなれば
参酌
(
さんしゃく
)
はないのである。
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その図案を
参酌
(
さんしゃく
)
して製作に掛かった楠公像の形は一体どういう形であるかといいますと、
元弘
(
げんこう
)
三年四月、
足利尊氏
(
あしかがたかうじ
)
が
赤松
(
あかまつ
)
の兵を合せて大いに
六波羅
(
ろくはら
)
を破ったので
幕末維新懐古談:68 楠公銅像の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
僕はあなたが
仰言
(
おっしゃ
)
った『無』それ自身充足する積極的ないのちのあるということが気になり、これを研究立証してみたくて、普通なら哲学でしょうが現代の諸事情も
参酌
(
さんしゃく
)
して
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
太子
亡
(
う
)
せたまいければ、太孫をして事に当らしめたまいけるが、太孫もまた寛厚の性、おのずから徳を植えたもうこと多く、又太祖に請いて、
遍
(
あまね
)
く
礼経
(
れいけい
)
を考え、歴代の刑法を
参酌
(
さんしゃく
)
し
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
以前の旅行のことなどが書いてあるのを
参酌
(
さんしゃく
)
してみると、この手紙の書き手は船乗りであって、その文字の綴り方や書き方をみると、彼はあまり教育のある人物とは思われなかったが
世界怪談名作集:02 貸家
(新字新仮名)
/
エドワード・ジョージ・アール・ブルワー・リットン
(著)
極度に
参酌
(
さんしゃく
)
して作ったということが、よく頷かれる次第でした。
さまよう町のさまよう家のさまよう人々
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
だがこんな事は決して、自分ながらも結構な事とは思っていぬのだから、読者諸君においてもこのへんのところはよく
参酌
(
さんしゃく
)
して、そのうちのよい点だけを取るようにしてもらいたい。
わが中学時代の勉強法
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
五節供の制定には、現実生活の要求を十分に
参酌
(
さんしゃく
)
しなかった嫌いがある。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
参
常用漢字
小4
部首:⼛
8画
酌
常用漢字
中学
部首:⾣
10画
“参”で始まる語句
参
参詣
参籠
参差
参覲
参内
参詣人
参覲交代
参上
参河