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千木
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ちぎ
ふりがな文庫
“
千木
(
ちぎ
)” の例文
しかし
千木
(
ちぎ
)
のある建物の、その門口まで走りついた時には、わたしも国臣様も「あッ」と叫び、思わず足を止めてしまいました。
犬神娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
足名椎は彼等夫婦の為に、
出雲
(
いづも
)
の須賀へ
八広殿
(
やひろどの
)
を建てた。宮は
千木
(
ちぎ
)
が
天雲
(
あまぐも
)
に隠れる程大きな建築であつた。
老いたる素戔嗚尊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
卑弥呼は藁戸の下へ
蹲踞
(
うずくま
)
ると、ひとり
菘
(
すずな
)
を引いては投げ引いては投げた。月は高倉の
千木
(
ちぎ
)
を浮かべて現れた。森の柏の静まった葉波は一斉に濡れた銀の
鱗
(
うろこ
)
のように輝き出した。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
地の
下
(
した
)
の
石根
(
いわね
)
に宮柱を
壯大
(
そうだい
)
に立て、天上に
千木
(
ちぎ
)
を高く上げて宮殿を御造營遊ばされました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
あの高い森の上に、
千木
(
ちぎ
)
のお屋根が拝される……ここの鎮守様の思召しに相違ない。——
五月雨
(
さみだれ
)
の
徒然
(
つれづれ
)
に、踊を見よう。——さあ、その気で、
更
(
あらた
)
めて、ここで
真面目
(
まじめ
)
に踊り直そう。
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
老僧の寺は十丁ほど東にあつて、私の家から其の天臺に
象
(
かたど
)
つたといふ二重屋根の甍がよく見えるし、老僧の
庫裡
(
くり
)
の窓から、私の方のお宮の杉木立や、
檜皮葺
(
ひはだぶ
)
きの屋根や、棟の
千木
(
ちぎ
)
までが見えたりした。
ごりがん
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
山
麓
(
ふもと
)
の端山の
千木
(
ちぎ
)
たかしる家へ山の祖神の翁は岳神を訪ねた。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
あたかも古城のそれのように、
千木
(
ちぎ
)
や
勝男木
(
かつおぎ
)
が立ててある。そうして屋根は
妻入式
(
つまいりしき
)
であり、邸の四方に
廻縁
(
かいえん
)
のある様子は、神明造りを想わせる。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
でもそのうちの一棟が、とりわけ高く他の棟から
抽
(
ぬき
)
んで、しかもその屋根に
千木
(
ちぎ
)
を立て、
社
(
やしろ
)
めいた造りに出来ているのが、不思議に思われてなりませんでした。
犬神娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
千木
(
ちぎ
)
の立ててある建物から——建物の二階の雨戸から、綺麗な上品な手が出ましたので……」
犬神娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何という古風な社だろう! その様式は
神明造
(
しんめいづくり
)
、
千木
(
ちぎ
)
が左右に付いている。正面中央に階段がある。その階段を蔽うようにして、
檜皮葺
(
ひはだぶき
)
の
家根
(
やね
)
が下っている。すなわち
平入
(
ひらいり
)
の様式である。
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“千木(千木・鰹木)”の解説
千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)は、神社建築に見られる、建造物の屋根に設けられた部材である。
(出典:Wikipedia)
千
常用漢字
小1
部首:⼗
3画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“千木”で始まる語句
千木良
千木箱