“千木”の読み方と例文
読み方割合
ちぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし千木ちぎのある建物の、その門口まで走りついた時には、わたしも国臣様も「あッ」と叫び、思わず足を止めてしまいました。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
足名椎は彼等夫婦の為に、出雲いづもの須賀へ八広殿やひろどのを建てた。宮は千木ちぎ天雲あまぐもに隠れる程大きな建築であつた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
卑弥呼は藁戸の下へ蹲踞うずくまると、ひとりすずなを引いては投げ引いては投げた。月は高倉の千木ちぎを浮かべて現れた。森の柏の静まった葉波は一斉に濡れた銀のうろこのように輝き出した。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)