なかれ)” の例文
露骨にったら、邪魔をするなかれであるから、御懸念無用と、男らしく判然はっきり答えたは可いけれども、要するに釘を刺されたのであった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
役人耳にも入ず白睨にらみ付てぞ引立ける富右衞門は女房おみねに向ひ此もとより我が身におぼえなきことなれば御郡代樣ぐんだいさまの御前にて申譯は致すなり必ず心配しんぱいすることなかれと云ども流石さすが女氣をんなぎのお峰は又も取縋とりすがり涙と共に泣詫なきわびるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人にほどこして念とすなかれほどこしをうけて忘るなかれ
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)