いさを)” の例文
針間はりま志自牟しじむが家に住みし時に、が命名を顯はさざらませば一三、更に天の下知らさむ君とはならざらまし。これ既にが命のいさをなり。
後われ皇帝クルラードにつかへ、その騎士の帶をさづけられしほどいさをによりていと大いなる恩寵めぐみをえたり 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
蕉風のあひに関する議論は樋口いさを氏の「芭蕉研究」にすこぶる明快に述べられてゐる。尤も僕は樋口氏のやうに、発句は蕉門の竜象りゆうざうを始め蕪村も甚だ芭蕉には劣つてゐなかつたとは信ぜられない。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
家もなくいさをもあらぬ老なれど子持こもたるゆゑに危げもなし
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
マルチルのいさを
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
己がいさをの世にあらはるゝにいたるばかりこの強き星の力を生るゝ時に受けたる者をば汝彼のもとに見む 七六—七八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かれ曾婆訶里をて、やまとに上り幸でます時に、大坂の山口に到りて、思ほさく、曾婆訶里、吾がために大きいさをあれども、既におのが君を殺せまつれるは、不義きたなきわざなり。