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切々
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きれぎれ
ふりがな文庫
“
切々
(
きれぎれ
)” の例文
それと同時にここに日の光を
遮
(
さえぎ
)
って昼もなお暗い大木が
切々
(
きれぎれ
)
に一ツ一ツ蛭になってしまうのに
相違
(
そうい
)
ないと、いや、全くの事で。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二昔も程遠き今日からふりかえって考えてみると夢のような取り止めも付かぬ
切々
(
きれぎれ
)
が、かすかな記憶の糸につながれて、廻り燈籠のように出て来るばかりで。
車
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「彼女」の
台辞
(
せりふ
)
だって、
切々
(
きれぎれ
)
に覚えている。そんなことを考えていると、新子は姉に対する、肉親らしい感激で、さっきとは別人のように、興奮してしまった。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
(いいえ、先生、
貴下
(
あなた
)
が、寐かして、)と
切々
(
きれぎれ
)
にいったが、いつになく酔っちゃいるし、ついぞないことをいうんだから、婆さん、はッと気がついて大喜び。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何でも水の夢ばかり
切々
(
きれぎれ
)
に見ましてね、繋ぎに目が覚める、と丁ど天龍川の上だったり、何処かの野原で、水が流れるように虫の鳴いてた事もありましたがね。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
家々の
根太
(
ねだ
)
よりも高いのであるから、
破風
(
はふ
)
の上で、
切々
(
きれぎれ
)
に、
蛙
(
かわず
)
が鳴くのも、
欄干
(
らんかん
)
の
壊
(
くず
)
れた、板のはなればなれな、
杭
(
くい
)
の抜けた三角形の橋の上に
蘆
(
あし
)
が茂って、虫がすだくのも
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
四方へ引張つた
綱
(
つな
)
が揺れて、鐘と太鼓がしだらでんで
一斉
(
いちどき
)
にぐわんぐわらん、どんどと鳴つて、其で
市
(
いち
)
が栄えた、店なのであるが、一ツ目小僧のつたひ
歩行
(
ある
)
く
波張
(
なみばり
)
が
切々
(
きれぎれ
)
に、
藪畳
(
やぶだたみ
)
は
打倒
(
ぶったお
)
れ
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鐘と太鼓がしだらでんで
一斉
(
いちどき
)
にがんがらん、どんどと鳴って、それで
市
(
いち
)
が栄えた、店なのであるが、一ツ目小僧のつたい
歩行
(
ある
)
く
波張
(
なみばり
)
が
切々
(
きれぎれ
)
に、
藪畳
(
やぶだたみ
)
は
打倒
(
ぶったお
)
れ、
飾
(
かざり
)
の石地蔵は仰向けに反って、視た処
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
々
3画
“切”で始まる語句
切
切支丹
切尖
切先
切羽
切符
切歯
切迫
切通
切立