円滑ゑんくわつ)” の例文
旧字:圓滑
はじめから気質きしつはない家族かぞくとの折合をりあひふにしたがつて円滑ゑんくわつにはかなくなり、なにかにつけておたがひかほあからめ言葉ことばあらくするやうなこと毎日まいにちのやうになつてたので
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
その隣家へ、彼の妻がそれのびに行つたところが、円滑ゑんくわつな言葉といふものを学ばなかつた田舎大尽の老細君は、案外な不機嫌であつた。犬は以後一切つないで置いて貰ひたい。
宗匠そうしやうの場を円滑ゑんくわつに、おとよを安心させるやうにと話をまとめかけた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)