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円天井
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まるてんじょう
ふりがな文庫
“
円天井
(
まるてんじょう
)” の例文
旧字:
圓天井
円天井
(
まるてんじょう
)
の下には、十ばかり
聖像
(
アイコン
)
があるのみで、金色燦然たる天主教の聖器類は影も形もなく、装飾箔を剥がした跡さえ所々に残っていた。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
三十分の
後
(
のち
)
、彼は
南蛮寺
(
なんばんじ
)
の
内陣
(
ないじん
)
に、
泥烏須
(
デウス
)
へ祈祷を捧げていた。そこにはただ
円天井
(
まるてんじょう
)
から吊るされたランプがあるだけだった。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
肩を
聳
(
そばだ
)
て、前脚をスクと立てて、耳がその
円天井
(
まるてんじょう
)
へ届くかとして、
嚇
(
かっ
)
と大口を開けて、まがみは遠く黒板に
呼吸
(
いき
)
を吐いた——
雪霊続記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
慈愛ぶかい司教さまは永遠にいます父——神のごとくに見え、教会の
円天井
(
まるてんじょう
)
のあなたに天国を見ていたのであります。
世界怪談名作集:05 クラリモンド
(新字新仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
ひやゝかなる
円天井
(
まるてんじょう
)
の陰には、そよとの風もなく、あたり
蕭条
(
しめやか
)
に、心
自
(
おのずか
)
ら
長閑
(
のどか
)
なれば、屋根低く凉しき尼寺か。夏の匂の
漲
(
みなぎ
)
り流るゝ、幽暗なる地下室にも
譬
(
たと
)
ふべけん。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
ガラスの
円天井
(
まるてんじょう
)
まで上がっていましたが、その天井からは、お日さまがさしこんで、噴水の水と大
水盤
(
すいばん
)
のなかにういている、うつくしい水草の上にきらきらしていました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
例えばなるべく曲線を避けようとする傾向がある。「いき」な建築として円形の室または
円天井
(
まるてんじょう
)
を想像することはできない。「いき」な建築は
火灯窓
(
かとうまど
)
や
木瓜窓
(
もっこうまど
)
の曲線を好まない。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
そのかすかな白い一すじにみちびかれて、神々しい静かな堂内の、ひろびろした
円天井
(
まるてんじょう
)
の下を通って、まっすぐに聖堂の入口まで来ると、そこに倒れているネルロを見出しました。
フランダースの犬
(新字新仮名)
/
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー
(著)
『
円天井
(
まるてんじょう
)
のすすはきじゃ』
まざあ・ぐうす
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
薄暗
(
うすぐら
)
いもみの木の森のあいだ、ロクセン湖の
陰気
(
いんき
)
な岸辺近くに、古いブレタの
僧院
(
そういん
)
があります。わたしの光は
壁
(
かべ
)
の
格子
(
こうし
)
をとおって、広い
円天井
(
まるてんじょう
)
の部屋へすべりこんで行きました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
が、あたりを見廻すと、
人音
(
ひとおと
)
も聞えない
内陣
(
ないじん
)
には、
円天井
(
まるてんじょう
)
のランプの光が、さっきの通り
朦朧
(
もうろう
)
と
壁画
(
へきが
)
を照らしているばかりだった。オルガンティノは
呻
(
うめ
)
き呻き、そろそろ祭壇の
後
(
うしろ
)
を離れた。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
円
常用漢字
小1
部首:⼌
4画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
“円天”で始まる語句
円天蓋