傑作けつさく)” の例文
番目ばんめには露國文豪ろこくぶんがうトルストイはく傑作けつさく千古せんこゆき」とふのと、バンカラ喜劇きげき小辰こたつ大一座おほいちざふのが、赤地あかぢしろいてあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
大入おほいり評判ひやうばんだ四はんだ五ばん傑作けつさくぢや大作たいさくぢや豊年ほうねんぢや万作まんさくぢやと口上こうじやう咽喉のどらし木戸銭きどせん半減はんまけにしてせる縁日えんにち見世物みせもの同様どうやう
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
道齋銘だうさいめいのを探し出して樂しみにして居りましたが、不思議なことに、母の金簪きんかんざし鑄込いこんだ、父の最後の傑作けつさくが見えません。
どういふほんがいゝといつても、讀者どくしや其處そこまですゝんでなければ、どんな傑作けつさくんでも、やくにはたない。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いまでは百円でも安すぎるでせう。棟方志功氏の、初期の傑作けつさくでした。
青森 (新字旧仮名) / 太宰治(著)