侵入しんにゅう)” の例文
大キュロスとカッサンダネとの息子むすこ波斯ぺるしゃ王カンビュセスが埃及えじぷと侵入しんにゅうした時のこと、その麾下きかの部将にパリスカスなる者があった。
木乃伊 (新字新仮名) / 中島敦(著)
附近は、独国海軍の侵入しんにゅうを喰い止めるために、いたるところに機雷原きらいげんかれてあるので、かなり面倒なコースをとらなければならない。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
隣の大豆畑にむらがったカナブンの大軍が、大豆の葉をば食いつくして、今度は自家うちの畑に侵入しんにゅうした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
今度こんどこうくにちつづけて、その軍勢ぐんぜいは、国境こっきょうえておつくに侵入しんにゅうしたのであります。
酒倉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ドスン……と階下かいか破目板はめいたをたたきやぶる音がした。つづいて、まどガラスがやぶられた。しかし、一階の窓には、のこらず鎧戸よろいどがつけてある。かんたんには侵入しんにゅうできないだろう。
どのようにして谷間三根子たにまみねこが死んでいたか。そして、そこはどんなぐあいに外からの侵入しんにゅうをゆるさない密室であったか——を、まずのべたいと思う。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そとから犯人の侵入しんにゅうした形跡けいせきがないのです。ふしぎですなあ。まさかこれは自殺じゃないでしょう
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その星はわが太陽系のものではなく、あきらかにもっと遠いところからこっちへ侵入しんにゅうして来たものだ。そしてその星に住んでいるいきものは、わが地球人類よりもずっとかしこいと思われる。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ま、そうでしょうね——だからわれわれは、もう一刻いっこくもゆだんがならないというのです。その星はわが太陽系のものではなく、あきらかにもっと遠いところからこっちへ侵入しんにゅうして来たものだ。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ゲーペーウー侵入しんにゅう
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)