あまっ)” の例文
旧字:
ただ日本を出る時に尋常一様の旅装をしたけで、その当時は物価の安い時だから何もそんなに金のけがない、そのあまった金は皆たずさえて行て竜動ロンドンに逗留中、ほかに買物もない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
殺さないなら早く出してりたいが、殺すような事なら今まで助けておいたものだから出したくないと、自分の思案にあまって、れから江戸の洋学の大家川本幸民かわもとこうみん先生は松木の恩師であるから
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
如何どうやらうやらヤット何十万弗こしらえてはらったと云う話を私が聞て、ソレは大間違いだ、マダ幾らか金があまっ彼方あっちに預けてあるはずだと云うたら、うかと云って、由利は大造たいそう驚いて居ました。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)