つたえ)” の例文
旧字:
土屋文明氏の万葉集年表に、巻十二(三〇九八)に関するつたえを参照し、恋人の高安王たかやすのおおきみが伊豫に左遷せられた時の歌だろうかと考えている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かつその教えんと欲するところを教え、そのつたえんと欲するところを伝え、父厳母慈ふげんぼじならびおこなわれ、外人のこれを擾乱じょうらんし、これを誘惑するの害なし。
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
彼はまた曲線的なるゴチック式の建築がくかの民族の性質をつたえるように、この方形的なる霊廟の構造と濃厚なる彩色とは甚だよく東洋固有の寂しく、驕慢に
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それからその昔からの言いつたえで、何か黒百合といえば因縁事のまつわった、美しい、黒い、つやを持った、紫色の、物凄ものすごい、堅い花のように思われるのに、石滝という処は、今のはなしでは、場処も
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
喜んでそのおつたえをおうけになる。