かえ)” の例文
それから四十余年を過ぎた今日こんにちでは、活動ということばは既にすたれて他のものにかえられているらしいが、初めて耳にしたものの方が口馴れて言いやすいから
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さすがの美人がうれいしずんでる有様、白そうびが露に悩むとでもいいそうな風情ふぜいを殿がフト御覧になってからは、ゆうたえなお容姿ようすに深く思いをよせられて、子爵の御名望ごめいぼうにもかえられぬ御執心と見えて
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
また洋字に改むるものは、なお米飯をもって麺包パンに代え、味噌をもって酥酪そらくかえるがごとし。その滋養はまさるるといえども、現にその不便をる。しかれども、別に新字を作るものに勝るることあり。
平仮名の説 (新字新仮名) / 清水卯三郎(著)