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五分月代
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ごぶさかやき
ふりがな文庫
“
五分月代
(
ごぶさかやき
)” の例文
一見剣客と思われる逞しい
五分月代
(
ごぶさかやき
)
が、突如そこに姿を見せると、明らかに新手の助勢であることを示しながら、
叱咜
(
しった
)
するように叫びました。
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
大兵肥満
(
だいひやうひまん
)
で、容貌の醜かつた津藤は、
五分月代
(
ごぶさかやき
)
に銀鎖の
懸守
(
かけまもり
)
と云ふ姿で、平素は好んでめくら
縞
(
じま
)
の着物に
白木
(
しろき
)
の三尺をしめてゐたと云ふ男である。
孤独地獄
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
浅黄
(
あさぎ
)
ぼけのお
仕着
(
しきせ
)
、青白い額を
蔽
(
おお
)
う
五分月代
(
ごぶさかやき
)
、彼は、自分の肩や胸の薄ぺッたさを感じながら、砂利を見つめた。
雲霧閻魔帳
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
背後
(
うしろ
)
をのさのさと
跟
(
つ
)
けて来て、阿爺どの。——呼声は
朱鞘
(
しゅざや
)
の
大刀
(
だんびら
)
、黒羽二重、
五分月代
(
ごぶさかやき
)
に似ているが、すでにのさのさである程なれば、そうした
凄味
(
すごみ
)
な仲蔵ではない。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
五分月代
(
ごぶさかやき
)
を生やさせたり、黒の紋附を着流させたり、朝日映画子のいわゆる浅薄陳腐な嫌味ったらしい化け物が、これでもか、これでもかと、凄くもない目をむき出し
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
むろん、今の目まぜは、あっちの
五分月代
(
ごぶさかやき
)
とこっちの
青月代
(
あおさかやき
)
と、別人か同一人か、あっちにあの御家人がいたかどうか、それをたしかめに走らせた合い図なのでした。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
例の
五分月代
(
ごぶさかやき
)
も、相当に手入れが届いて、底知れず沈んでいること、死の
面影
(
おもかげ
)
のようにやつれていることは、以前に少しも変らないが、どこかにかがやかしい色が無いではない。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一緒に目を射た八人の者の姿! いずれも
五分月代
(
ごぶさかやき
)
の伸び切った
獰猛
(
どうもう
)
なる浪人者です。
旗本退屈男:03 第三話 後の旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
五分月代
(
ごぶさかやき
)
の野郎が、馬方の蔭にはいって下にいたが、兄貴が見つけておれに捕れと言うから、この脇から十手を抜いて駈け出したら、その野郎は一散に浅間の方へ逃げおったから
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
五分月代
(
ごぶさかやき
)
に
唐桟
(
とうざん
)
の襟附の
絆纏
(
はんてん
)
を引っかけて、ちょっと
音羽屋
(
おとわや
)
の鼠小僧といったような気取り方で、多少の凄味を
利
(
き
)
かせて、がんりきの百蔵が現われることを期待していると、意外にも
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
五
常用漢字
小1
部首:⼆
4画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
代
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
“五分”で始まる語句
五分刈
五分
五分心
五分珠
五分試
五分時
五分玉
五分苅
五分五分
五分苅頭