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不料簡
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ふりょうけん
ふりがな文庫
“
不料簡
(
ふりょうけん
)” の例文
子飼
(
こが
)
いの時より
一方
(
ひとかた
)
ならぬ大恩を受けながらそのような身の程知らずの
不料簡
(
ふりょうけん
)
は起しませぬ思いも寄らぬ
濡
(
ぬ
)
れ
衣
(
ぎぬ
)
でござりますと今度は春琴に口を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
が、日頃の
行
(
おこな
)
いから察して、
如何
(
いか
)
に、
思死
(
おもいじに
)
をすればとて、いやしくも
主
(
ぬし
)
ある婦人に、そういう
不料簡
(
ふりょうけん
)
を出すべき
仁
(
じん
)
でないと思いました、果せる
哉
(
かな
)
。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
安東県の宿屋の番頭がどう云う
不料簡
(
ふりょうけん
)
か、橋本博士御手荷物のうちと云う札を余の
革鞄
(
かばん
)
にぴたぴた
結
(
いわ
)
いつけてしまった。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それもこれもみな荒木一人の逆意から——
不料簡
(
ふりょうけん
)
から——と、世人はごうごうと彼の罪を責め、またこれらの人質を捨てて逃げた親たちを恨み
罵
(
ののし
)
った。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「とんでもねえ、放したらまた飛込むだろう。どんなわけがあるか知らねえが、死ぬのは
不料簡
(
ふりょうけん
)
——」
銭形平次捕物控:058 身投げする女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「たとえにもよりけりだ。
孔孟
(
こうもう
)
の道を百貨店の仕入れ物と一
緒
(
しょ
)
にするばかがどこにある? 教師からしてそういう
不料簡
(
ふりょうけん
)
だから、世道日におとろえ人心月にすさむばかりだ。ちっと反省しなさい」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
ただ一昼夜が十二時間に縮まって、運命の車が思う方角へ全速力で廻転してくれるよりほかに致し方はない。進んで自然の法則を破るほどな
不料簡
(
ふりょうけん
)
は起さぬつもりである。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
料
常用漢字
小4
部首:⽃
10画
簡
常用漢字
小6
部首:⽵
18画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変