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不意気
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ぶいき
ふりがな文庫
“
不意気
(
ぶいき
)” の例文
旧字:
不意氣
ね、太夫、わたしには、まだそなたのこころが、しっくりと判らない気がしてなりません。引く手あまたの人気役者が、こんな
不意気
(
ぶいき
)
な女なぞを
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
蘭堂という筆名は
甚
(
はなは
)
だ
不意気
(
ぶいき
)
だけれど、彼はまだ三十歳の青年作家で、作家仲間でも評判の
美丈夫
(
びじょうぶ
)
であったから、この種の誘惑には
度々
(
たびたび
)
出会っている
仕合者
(
しあわせもの
)
だ。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私
(
わたくし
)
は
不意気
(
ぶいき
)
ものでございますから、
貴方
(
あなた
)
に嫌われるのは
当前
(
あたりまえ
)
でございますが、たとえ十年でも二十年でも亭主はもつまい、
女房
(
にょうぼ
)
はもたないと云い
交
(
かわ
)
せましたから
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何か、聞きゃ、河野の方で、妙の
身体
(
からだ
)
に
探捜
(
さぐり
)
を入れるのが、不都合だとか、
不意気
(
ぶいき
)
だとか言うそうだが
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それに反して野暮は同義語として、否定的に言表された
不意気
(
ぶいき
)
と
不粋
(
ぶすい
)
とを有する。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
▼ もっと見る
古ズボンに古下駄をはき、それに古手拭をさがし出して鉢巻の巻方も至極
不意気
(
ぶいき
)
にすれば、南は砂町、北は千住から
葛西金町辺
(
かさいかなまちあたり
)
まで行こうとも、道行く人から振返って顔を見られる気遣いはない。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
利かして、寝酒の一杯も、差し入れてくれそうなものだと思っていたのだよ——
柄
(
がら
)
こそ
不意気
(
ぶいき
)
だが、どこかこう
乙
(
おつ
)
なところのあるお人なんだから——
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
傳「どうも驚いた、熊笹も
鮓屋
(
すしや
)
にあると随分
粋
(
いき
)
なもんだが、
此様
(
こん
)
なにあっちゃア
不意気
(
ぶいき
)
なもんだのう」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ただ別れるの。……
不意気
(
ぶいき
)
だねえ、——一石橋の
朧夜
(
おぼろよ
)
に、」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ところが、世の中のめぐり合せという奴は不思議なもので、思いがけなく、とんだ
不意気
(
ぶいき
)
で、
不粋
(
ぶすい
)
なことを、おまはんに聴かせなけりゃあならねえ羽目になった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
お
前
(
めえ
)
さんなんぞより
余程
(
よっぽど
)
綺
(
き
)
…ナニお
前
(
まえ
)
さまとは
違
(
ちげ
)
え、屋敷もんだから
不意気
(
ぶいき
)
だが、なか/\
美
(
い
)
い女だよ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あ「屋敷者だもの、だから
不意気
(
ぶいき
)
だよ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“不意”で始まる語句
不意
不意打
不意撃
不意討
不意氣
不意々々
不意打ち
不意の贈物