下心したごゝろ)” の例文
ぢゃによって、おゆるしなされ、はやなびいたをば浮氣うはきゆゑとおもうてくださるな、よるやみ油斷ゆだんして、つい下心したごゝろられたゝめぢゃ。
すであたまなかに、さう仕樣しやう下心したごゝろがあるから不可いけないのです」と宜道ぎだうまたつてかした。宗助そうすけいよ/\きゆうした。忽然こつぜん安井やすゐことかんがした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今日しも七月二十一日殿様はお泊番の事ゆえ、源次郎を忍ばせようとの下心したごゝろで、庭下駄をの開き戸の側に並べ置き
なほ下心したごゝろどこやらに
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
いちは、ちゝ暴怒ぼうどに対する自己の反動を、心理的に利用して、判然きつぱりことわらうと云ふ下心したごゝろさへあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)