“ろくぶだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
六分珠60.0%
六分玉40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中肉中背で、可哀らしい円顔をしている。銀杏返いちょうがえしに結って、体中で外にない赤い色をしている六分珠ろくぶだま金釵きんかんした、たっぷりある髪の、びんのおくれ毛が、俯向うつむいている片頬かたほに掛かっている。
百物語 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かつらならではとゆるまでに結做ゆひなしたる圓髷まるまげうるしごときに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだま後插あとざしてんじたれば、さら白襟しろえり冷豔れいえんものたとふべきく——
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かつらならではと見ゆるまでに結做ゆひなしたる円髷まるわげの漆の如きに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだま後挿うしろざしを点じたれば、更に白襟しろえり冷豔れいえん物のたぐふべき無く、貴族鼠きぞくねずみ縐高縮緬しぼたかちりめん五紋いつつもんなる単衣ひとへきて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
とあれば、かつらならではとゆるまで、圓髷まるまげゆひなして、六分玉ろくぶだま珊瑚さんごに、冷豔れいえんなる白襟しろえりこのみ。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かつらならではとゆるまでにゆひなしたる圓髷まるまげに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだまのうしろざしをてんじた、冷艷れいえんたぐふべきなきと、こゝの名物めいぶつだとく、ちひさなとこぶしを、あをく、銀色ぎんしよくかひのまゝかさねた鹽蒸しほむしさかな
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)