“れいぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冷然54.5%
霊前27.3%
冷泉9.1%
霊膳9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるに、上役うわやくは、冷然れいぜんとして、皮肉ひにくつきで、そのおとこ見下みくだして、命令めいれいします。この場合ばあい、だれがいても無理むりおもわれるようなことでも、おとこは、服従ふくじゅうしなければなりませんでした。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
かえって高尚こうしょうらしくも聞こえるけれども、それは慈善じぜんをなすときか、友人を祝うときか、霊前れいぜんそなうるときのことで、事業のためには、金銭は単に無心無情の器械きかいである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
冷泉れいぜんをレンゼイ(後にはさらにレイゼイと訛る)、定考じょうこうをコウジョウ、称唯しょういをイショウ、あらたしいをアタラシイ、身体からだをカダラ、茶釜ちゃがまをチャマガ、寝転ぶをネロコブという類みなこれである。
という和尚は珠数じゅずを手にしながら、先に立って、廊下づたいに本堂の裏手へと半蔵らを導いた。霊膳れいぜん、茶、香花こうげ、それに燭台しょくだいのそなえにも和尚の注意の行き届いた薄暗い部屋へやがそこにあった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)