“むけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無稽85.3%
霧渓5.9%
無形5.9%
無罫2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又婦人は年若き男子に文通す可らずと言うが如き、無稽むけいも亦甚し。人事忙しき文明世界に文通を禁じられて用を弁ず可きや。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
独美の家は門人の一人が養子になっていで、二世瑞仙と称した。これは上野国こうずけのくに桐生きりゅうの人村岡善左衛門むらおかぜんざえもん常信じょうしんの二男である。名はしんあざな柔行じゅうこう、また直卿ちょくけい霧渓むけいと号した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
さうして無形むけいくさりつながれたまゝたづさえて何處どこまでも、一所いつしよ歩調ほてうともにしなければならないこと見出みいだした。彼等かれらおやてた。親類しんるゐてた。友達ともだちてた。おほきくへば一般いつぱん社會しやくわいてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
千朶山房せんださんぼうの草稿もその晩年『明星』に寄せられたものを見るに無罫むけい半紙はんしに毛筆をもって楷行を交えたる書体、清勁暢達せいけいちょうたつ、直にその文を思わしむるものがあった。
十日の菊 (新字新仮名) / 永井荷風(著)