“ふみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
踏出53.8%
蹈出30.8%
履出7.7%
跡出7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう云って一人を短艇へ残し、船長は真先まっさき梯子タラップを登って行った。——甲板へ一歩踏出ふみだしたとたんに、人々は思わず息詰るような光景を見た。
流血船西へ行く (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
肩に引掛ひきかけ若き女は上に浴衣ゆかたおほひたれども下には博多縮緬はかたちりめんの小袖を二枚着し小柳こやなぎ縫模樣ぬひもやうある帶をしめ兩褄りやうづま取揚とりあげ蹴出けだしあらはし肉刺まめにても蹈出ふみだせしと見えて竹のつゑつきながら足を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
仄白ほのじろい夜の雪ばかりで誰の影も見えません。しばら佇立たたずんでおりましたが、「晴れたな」と口の中で言って、二あしあし外へ履出ふみだして見ると、ぱらぱら冷いのが襟首えりくびのところへかかる。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
丁度ちょうど上方辺かみがたへん大地震おおじしんのとき、私は先生家の息子に漢書の素読そどくをしてやった跡で、表の井戸端で水をんで、大きな荷桶にないかついで一足ひとあし跡出ふみだすその途端にガタ/″\と動揺ゆれて足がすべ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)