“ふなぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
船蔵33.3%
船倉22.2%
船艙11.1%
船庫11.1%
船藏11.1%
11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは、伊達家の船蔵ふなぐらが松島湾の法師崎にあり、石巻街道の水主かこ町には、水主たちが住んでいるし、家中かちゅうの往来も少なくなかったから、それらのためにも、必要な設備がととのっていたのであった。
そうすると山田奉行の方からも人が出て両方から取捲いてしまったんだよ、けれども俺らはそこんところをひょいひょいと飛び抜けて、与兵衛さんの家の裏口へ行って船倉ふなぐらの方へ廻って
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
船艙ふなぐらにつながれた趙一味の中でも宮崎運転士を襲った支那人たちは、船で趙に買収されたことがわかって、今は持場に働いていた。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
船艙ふなぐらにつながれていたはずの趙がどうして助かったのだろうか。日本の艦隊をこの海底要塞から攻撃しようというのだろうか!
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
このほか、水軍のとりでや、船庫ふなぐらの備えもあって、その船手には。——李俊、げん小二、げん小五、げん小七。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あらゆる攻勢をこころみ、偵察も出し、わけて水寨すいさいうかがッて、しばしば船庫ふなぐらの焼打などにも出ていたのだったが、はくの守りはかたく、いつも失敗に帰していたのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船藏ふなぐらがついちかくつて、安宅丸あたかまる古跡こせきですからな。いや、ういへば、遠目鏡とほめがねつたで……あれ、ごろうじろ——と、河童かつぱ囘向院ゑかうゐん墓原はかばら惡戲いたづらをしてゐます。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おとならはむしろうらやましそうに見物していた。……T氏とふなぐらへはいって、カバンを出してもらって、ハース氏に贈るべき品物を選み出したりした。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)