“ふきそ”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
吹添	66.7%
不起訴	33.3%

吹添

颯（さつ）と、吹添（ふきそ）ふ蒼水（あをみづ）の香（か）の風（かぜ）に連（つ）れて、流（ながれ）の上（うへ）へそれたのは、卯（う）の花（はな）縅（をどし）の鎧（よろひ）着（き）た冥界（めいかい）の軍兵（ぐんぴやう）が、弗（ふ）ツと射出（いだ）す幻（まぼろし）の矢（や）が飛（と）ぶやうで、川（かは）の半（なか）ばで、白（しろ）く消（き）える。

月夜 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

が、折（をり）から、ざあ／＼降（ぶ）りに風（かぜ）が吹添（ふきそ）つて、次（つぎ）の間（ま）の金屏風（きんびやうぶ）も青味（あをみ）を帶（お）びて、少々（せう／＼）涼（すゞ）しく成（な）り過（す）ぎた。

九九九会小記 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

不起訴

検事はあたしたちの遊戯三昧（ざんまい）の生活を非難して、長いお説教をした。そして、あたしは不起訴（ふきそ）になった。短刀があったので、あの男の殺意を疑うことが出来なかったのだわ。

断崖 (新字新仮名) ／ 江戸川乱歩(著)