“ねぢむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捻向66.7%
捩向33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きはめてせま溝板どぶいたの上を通行の人はたがひに身をなゝめに捻向ねぢむけてちがふ。稽古けいこ三味線しやみせんに人の話声はなしごゑまじつてきこえる。洗物あらひものする水音みづおときこえる。赤い腰巻こしまきすそをまくつた小女こをんな草箒くさばうき溝板どぶいたの上をいてゐる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
三人みたりとも歩始あゆみはじめぬ。貫一は外套オバコオトの肩を払はれて、うしろ捻向ねぢむけば宮とおもてを合せたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
身體さへ少許すこし捩向ねぢむけて、そして、そして、繁を仰ぎ乍らニタ/\と笑つた。紅をつけ過した爲に、日に燃ゆる牡丹の樣な口が、顏一杯に擴がるかと許り大きく見える。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
満枝は彼のにはか捩向ねぢむきてひざすすむをさへ覚えざらんとするを見て、ゆがむる口角くちもとゑみを忍びつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
捩向ねぢむけたる彼のおもて打目戍うちまもりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)