“ねじむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捻向81.0%
捩向19.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
エルマは首を捻向ねじむけるようにして対手あいての顔を見た。それは見覚えのある警察署長の顔であった。
警察署長 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
し一つ頭を捻向ねじむけて四下そこら光景ようすを視てやろう。それには丁度先刻さっきしがた眼を覚して例の小草おぐささかしま這降はいおりる蟻を視た時、起揚おきあがろうとして仰向あおむけけて、伏臥うつぶしにはならなかったから、勝手がい。
夜の色は極めてくらし、ろうを取りたるうつくしき人の姿さやかに、庭下駄にわげた重く引く音しつ。ゆるやかにえんの端に腰をおろすとともに、手をつきそらして捩向ねじむきざま、わがかほをば見つ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ああ、そうよ。」と捩向ねじむいてすずしく目をみひらく。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)