捩向ねぢむ)” の例文
身體さへ少許すこし捩向ねぢむけて、そして、そして、繁を仰ぎ乍らニタ/\と笑つた。紅をつけ過した爲に、日に燃ゆる牡丹の樣な口が、顏一杯に擴がるかと許り大きく見える。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
満枝は彼のにはか捩向ねぢむきてひざすすむをさへ覚えざらんとするを見て、ゆがむる口角くちもとゑみを忍びつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
捩向ねぢむけたる彼のおもて打目戍うちまもりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)