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すぎさり
守る事
瓢の如くと又口は
禍ひの
門舌は禍ひの
根と言る事
金言成かな瀬戸物屋忠兵衞
計らず八ヶ年
過去たる事を
面には
顯さず夫は氣の毒にも
惜き事なり
併し夫には
證據でも有ての事か
覺束なし孫君の將軍の
落胤でも
輙く出世は出來まじ
過去し事は
諦め玉へと
賺し
宥ればばゝは此
言葉を
具さに物語り彼忠兵衞を證據人と
爲し私し
駈込願ひ致し度と涙を
浮めて頼みける
容子に
貞心顯れければ長助は感心なし今度忠兵衞が
計らずお前方に
過去たる一
件を
口走りしはお光殿の
貞心を