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しよくもつ
巴里に
姑く慣れて居た者が
倫敦に来て不便を感じるのは、
悠悠と
店前の卓に構へる事の出来る
珈琲店が
全く無いのと、
食物の
不味いのとである。
食物はおもに
夜出て
草の
根、
果實、
魚、かに
等をとり、ときには
人里へ
來て、
家畜をかすめとつていくこともあります。
案内
曰、秋山の人は
疱瘡をおそるゝ事
死をおそるゝが
如し。いかんとなれば、もしはうそうするものあれば
我子といへども家に
居らせず、山に
仮小屋を作りて入れおき、
喰物をはこびやしなふのみ。