“さしつかへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差支88.6%
差閊11.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は熊五郎に斬られて死んだと見ても差支さしつかへが無いわけで、駒吉が熊井熊五郎であることは何んの支障ししやうもなく説明されるのです。
「ではられるだけかしていても差支さしつかへありませんか」といたら、醫者いしやようさへなければべつおこ必要ひつえうもあるまいとこたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さねば相成るまじ彦兵衞事病氣と云ひ大坂へ立歸る路金ろぎんにも差閊さしつかへるならんにより右五十兩の金は其方より六兵衞方へ勘定かんぢやう致して遣はせもし難澁なんじふ申に於ては此方に存寄ぞんじよりありと申渡されしかば委細ゐさいかしこまり奉つると返答に及びたり又質屋六兵衞其方儀は彦兵衞があづけ置たる質物しちもつたん盜物ぬすみものとなり取上し所今明白に相分り不正の品に之なき上は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これは、人の前で、殊に盛岡人の前では、ちと憚つて然るべき筋の考であるのだが、ここは何も本気で云ふのでなくて、唯ついでに白状するのだから、別段差閊さしつかへもあるまい。考といふはかうだ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)