“こぶか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木深50.0%
樹深50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近江、美濃を過ぎて、幾日かの後には、信濃の守の一行はだんだん木深こぶかい信濃路へはいって往った。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
けれども自分を京都の下加茂あたりに住んで居る気分にさせるのは、それは隣の木深こぶかい庭で、二十本に余るマロニエの木の梢の高低たかひくが底の知れない深い海の様にも見える。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
其処此処そこここ紅葉もみぢの旗を隠したる木深こぶかき森の秋のたはぶれ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
此處こゝもりあへふかしといふにはあらねど、おしまはし、周圍しうゐ樹林きばやしにて取卷とりまきたれば、不動坂ふどうざか團子坂だんござか巣鴨すがもなどに縱横たてよこつうずる蜘蛛手くもでみちは、あたか黄昏たそがれ樹深こぶか山路やまぢ辿たどるがごとし。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
やがてのんべえ は樹深こぶか裏山うらやまのおみやまへにあらはれました。そしてべたにひざまづいて
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)