“こしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
孤愁31.3%
固執31.3%
故主12.5%
古主6.3%
孤囚6.3%
孤舟6.3%
湖州6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(子は母乳ちちが出ないで泣いている。妻は、孤愁こしゅうに痩せている。そういう犠牲をつくってまで、自分の本分を満足させる。それでよいか、父として、人間として)
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
客観情勢がどんなに変化しても、一つの政策を頑固がんこ固執こしゅうしていると、基本目的が失われる危険がある。そうなると正に本末転倒ほんまつてんとうである。
政治学入門 (新字新仮名) / 矢部貞治(著)
小「実は斯様な修行者の身の上になって居ながら、姓名を明かすは父の恥、故主こしゅうの恥と心得て明らさまに申さなかったなれども、重三じゅうざの親父なら他言は致すまいが、実は手前が稻垣小三郎でござる」
男達おとこだて梅の由兵衛古主こしゅうの息子金谷かなや金五郎に、その情婦にて元は由兵衛の古主にちなみある芸者小さんを身受みうけして添はせんため、百両の金の工面にくるしみし折しも、由兵衛の妻小梅の弟なる長吉が
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
かえってマルセーユに潜匿せんとくしてより、爾来じらい二十年間は、殆んど暗澹たる小室に蟄居ちっきょし、みずから一の孤囚こしゅうと為り、以て社会の地層の下に埋伏まいふくし、この中よりして千辛万苦、その気脈を四方に通じ
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
紙鳶挙ぐる子供の、風の神弱し、大風吹けよと、謡ふも心憎しなど、窓に倚りて想ひを碧潭へきたん孤舟こしゅうせ、眼に銀鱗の飛躍を夢み、寸時恍惚たり。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
しかし船頭は、三人の感謝をみても、ふンといったつらつきだった。そしてをあやつりながら、酒きげんで、湖州こしゅう小唄などを、ちょっと低いい声でくちずさんだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)