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孤愁
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こしゅう
ふりがな文庫
“
孤愁
(
こしゅう
)” の例文
憮然
(
ぶぜん
)
として腕を組んだ栄三郎の前に、
番
(
つがい
)
を破られて一つ残った坤竜丸が
孤愁
(
こしゅう
)
を
託
(
かこ
)
つもののごとく置かれてあるのを見すえている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
(子は
母乳
(
ちち
)
が出ないで泣いている。妻は、
孤愁
(
こしゅう
)
に痩せている。そういう犠牲をつくってまで、自分の本分を満足させる。それでよいか、父として、人間として)
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私はその後、よく旅先の宿屋の部屋の
孤愁
(
こしゅう
)
の中で、このときの女のことを思いだしたものだった。
二十七歳
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
誰か
凋落
(
ちょうらく
)
の秋に
遭
(
お
)
うては
酸鼻
(
さんび
)
せざらん。人生酔うては歌い、醒めては泣く、
就中
(
なかんずく
)
余は
孤愁
(
こしゅう
)
極
(
きわま
)
りなき、漂浪人の胸中に思い到る
毎
(
ごと
)
に堪えがたき哀れを感じて、無限の同情を捧ぐるのである。
面影:ハーン先生の一周忌に
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
離別以来
幾旬日
(
いくじゅんじつ
)
、坤竜を慕って
孤愁
(
こしゅう
)
に
哭
(
な
)
き、人血に飽いてきた夜泣きの刀の片割れ——人をして悲劇に
趨
(
はし
)
らせ、邪望をそそってやまない乾雲丸が、ここにはじめて丹下左膳の手を離れたのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
孤愁
(
こしゅう
)
の少年は、すぐその尼の親しさに馴れた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“孤愁”の意味
《名詞》
孤独でいることの寂しい思い。
(出典:Wiktionary)
孤
常用漢字
中学
部首:⼦
9画
愁
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“孤”で始まる語句
孤児
孤
孤独
孤島
孤家
孤兒
孤屋
孤子
孤塁
孤寂