“こぎよ”の漢字の書き方と例文
語句割合
漕寄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢よりもはや漕寄こぎよせた、同じわらべを押して、より幼き他のちごと、親船に寝た以前さきの船頭、三体ともに船にり。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遥かにその姿の浮いた折から、荒物屋のばばなんど、五七人乗った小舟を漕寄こぎよせたが、流れて来る材木がくるりと廻ってふなばたを突いたので、船は波に乗ってさっ退いた。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ところ小船こぶねは、なんときか、むかぎしからこのきし漕寄こぎよせたものゝごとく、とも彼方かなたに、みよしあし乗据のつすえたかたちえる、……何処どこ捨小船すてをぶねにも、ぎやくもやつたとふのはからう。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)