“けんさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケンサイ
語句割合
賢才23.1%
兼載15.4%
兼齋7.7%
賢齋7.7%
乾柴7.7%
献斎7.7%
献祭7.7%
獻祭7.7%
瞼際7.7%
臉際7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「獄中にある身をもって、まだみだりに舌をうごかし、士気を惑わそうとするか。賢才けんさいてらう憎むべき囚人め。退がれっ」と、ただ一かつして、退けてしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雲霧も月にかくるゝ今宵かな 兼載けんさい
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
隱居の葉賀井兼齋けんさい、大肌脱になつて、自分の皺腹に短刀を突つ立てんとするのを、娘の毬代まりよが、必死となつてすがり付いてゐるのです。
兼齋けんさいといふのは七十を越した枯木のやうな老人で、何處が惡いといふのでもないやうですが、燃えきつた蝋燭らふそく見たいに、次第に生命の灯の消えるのを待つやうな哀れな姿でした。
すると、暫く經つてから隱居所の母親も、同じやうに苦しみ出し、町内の本道ほんだう賢齋けんさい先生に來て頂いて、精一杯のことをいたしましたが、主人は漸く助かり、日頃身體の弱い母親は——
そして、町内の本道賢齋けんさい老のところを訪ね
張る氣を母氣とすれば、はやる氣は子氣である。逸る氣は直上して功を急ぐ氣で、枯草乾柴けんさいの火の續かず、飆風の朝をへざるが如き者である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
献斎けんさいの礼、茶湯さとうの供養。そして一座首ざす十坊主がいっせいに歌詠讃揚かえいさんようするお経の仰々しさ。それが、おごそかなればなるほど、石秀にはくすぐったかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんためわたしだの、そらここにいるこの不幸ふこう人達ひとたちばかりがあだか献祭けんさい山羊やぎごとくに、しゅうためにここにれられていねばならんのか。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
なんためわたしだの、そら此處こゝにゐる不幸ふかう人達計ひとたちばかりがあだか獻祭けんさい山羊やぎごとくに、しゆうためこゝれられてゐねばならんのか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しらべ繁くなりまさるにつれて、あさがすみの如きいろ、姫が瞼際けんさいあらわつ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しらべしげくなりまさるにつれて、あさがすみのごときいろ、姫が臉際けんさいにあらわれきつ。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)