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くわぞく
アヽ
予は
華族の
家に
生れたが、
如何に
太平の
御代とは
申せども、手を
袖にして遊んで
居つては
済まぬ、え
我先祖は
千軍萬馬の
中を
往来いたし、
君の
御馬前にて
血烟を
揚げ
同じ
事です、
大名の
子孫が
華族なら、
名家の
御子孫も
先生です。
特に
私は
然う
申さなければ
成りません。
青柳より筑前領の大島に出で、
彼処より便船を求めて
韓国に渡り、伝へ聞く
火賊の群に入りて
彼の国を援け、
清の大宗の軍兵に一泡噛ませ呉れむと思ひし也。