“くびくくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
首縊66.7%
縊死33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝私が眼をさますと、例の小僧がうち馳込かけこんで来て、また河岸かしのあのかしわ首縊くびくくりがある
死神 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
腫物しゅもつが出来ても針をすることはず見合せたいとい、一寸ちょっとした怪我でも血が出ると顔色がんしょくが青くなる。毎度都会の地にある行倒ゆきだおれ首縊くびくくり、変死人などは何としても見ることが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「凶事がある前兆しらせじゃよ、昨夜ゆうべは夢見が悪かった。早速護摩ごまでもかせねばお邸から縊死くびくくりを出してどうするものじゃ。」と令夫人おくさまは大きに担ぐ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
縊死くびくくりが楽だというけれどというので、いやですわ、はなを出すのがあるといいますもの、水へはいるのが形骸かたちを残さないで一番好いと思うと言いますと、そうかしら、薬をむのは苦しいそうだね。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
貴下あなたはお邸の方かな。松の木に縊死くびくくりがあるで。」と巡査にわれてまた驚き、婆々ばばあの死骸を見て三度吃驚びっくり「やれ首をくくった、松の木が。」とあわただしく触込んだり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)