首縊くびくくり)” の例文
神田三崎町かんだみさきちょう調練場跡ちょうれんばあと人殺ひとごろし首縊くびくくりの噂で夕暮からは誰一人通るものもない恐しい処であった。
昨日二度、今朝一度、都合三度此家の前を通つた自分は、三度共此大章魚の首縊くびくくりを見た。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
翌朝私が眼をさますと、例の小僧がうち馳込かけこんで来て、また河岸かしのあのかしわ首縊くびくくりがある
死神 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
腫物しゅもつが出来ても針をすることはず見合せたいとい、一寸ちょっとした怪我でも血が出ると顔色がんしょくが青くなる。毎度都会の地にある行倒ゆきだおれ首縊くびくくり、変死人などは何としても見ることが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)