“きんたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
錦帯20.0%
欣戴20.0%
琴台20.0%
襟帯20.0%
金帯20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
錦帯きんたい橋まで出かけて行ったが、帰って来てから、幸子は何か忘れ物をしたようで、今年ばかりは春らしい春にわないで過ぎてしまうような心地がし、又貞之助を促して京都に出かけて
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
去年この姉妹に悦子を連れて錦帯きんたい橋へ花見に行った時、三人を橋の上にならべて写真を撮ったことがあって、その時んだ彼の歌に、———美しき姉妹おとどい三人みたり居ならびて写真とらすなり錦帯橋の上
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
またせめては先生の生前せいぜんにおいて、予がいかにこの感泣かんきゅうすべきこの感謝かんしゃすべき熱心ねっしんと、いかにこの欣戴きんたいかざる衷情ちゅうじょうとをつぶさにいもいでずして今日に至りたるは、先生これをなんとか思われんなどと
諸葛もろくず某は或は琴台きんたいではなからうか。手近にある二三の書を検するに、琴台の歿年は文化四年、七年、十年等と記してある。七年を正とすべきが如くである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
園ノ西南がいツテコレヲ径ス。眺観豁如かつじょタリ。筑波つくば二荒ふたらノ諸峰コレヲ襟帯きんたいルベシ。厓下ニ池アリ。さかしまニ雲天ヲひたシ、芰荷菰葦叢然きかこいそうぜんトシテコレニ植ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
よそおいはといえば、例の、太阿たいあノ剣を背に高く負い、つねの黒衣へ金帯きんたいを締め、豹皮ひょうひ胸甲むねあてくさり下着をのぞかせているのみで——将軍か、公卿か、軍属の道教僧か——得態えたいの知れぬ姿であった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)