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きやうかし
毎月やらうと
云ふ事に
相成、
蜀山人、
或は
数寄屋河岸の
真顔でございますの、
談洲楼焉馬などゝ
云ふ
勝れた
狂歌師が
寄つて、
唯落語を
拵へたまゝ
開いても
面白くないから
是は
前にも
申しました
通り、
狂歌師が
寄つて
狂歌の
開をいたす時、
何かお
互に
可笑しい話でもして、ワツと笑ふ
方が
宜からうと
云ふので、二三
囘やつて見ると
頓だ
面白いから
落語の
濫觴は、
昔時狂歌師が
狂歌の
開の
時に、
互に手を
束ねてツクネンと
考込んで
居つては
気が
屈します、
乃で
其合間に世の中の
雑談を
互に語り
合うて、一
時の
鬱を
遣つたのが
濫觴でござります。