“かたわぐるま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
片輪車85.7%
不具車14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなことを考えているうちに、例の馬力が魔の車とでも云いそうな響きを立てて、深夜の町をきしって来た。その昔、京の町を過ぎたという片輪車かたわぐるまの怪談を、私は思い出した。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
げたこしちあへず、いしうづくまつた。くされ、れて、樹蔭こかげつき斷々きれ/″\に、ほねくだいてらしたれば、片輪車かたわぐるまかげたふして、輪𢌞りんねすごゑがけるさま
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
キリキリと小車輪おぐるまの軋る、錐を揉むような幽かな音が、木立ちの間から聞こえて来、紫陽花色あじさいいろの暁の微光の中へ、片手に五歳いつつばかりの女のの手をひき、片手に不具車かたわぐるま手綱たづなをひいた
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)