“あれはて”の漢字の書き方と例文
語句割合
荒果100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くませんとなし其せつに此眞向まむかひの棟割長家むねわりながや建續たてつゞけたる其中にも一そうきたな荒果あれはていと小狹せうけふなる家の中に五十四五なる老人一個ひとり障子一枚押開おしひら端近はしちかふ出物の本を繰廣くりひろげ見てゐたりしが今長三郎が手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
よきしゆくなりしならん大きな宿屋荒果あれはてあはれなりこゝに木曾義仲馬洗うまあらひの水といふ有りといへど見ず例の露伴子愛着の美人も尋ねずわづかに痩馬に一息させしのみにて亦驅けいだす此宿より美濃みの國境くにさかひ馬籠まごめまでの間の十三宿が即ち木曾と總稱する所なり誠に木曾にりしだけありてこれより景色けいしよく凡ならず谷深く山聳へ岩に觸るゝ水生茂おひしげる木皆な新たに生面を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
うけたる者も今は見放みはな寄付よりつかず身近き親類なければ何語らんも病の親と私しと二人なれば今迄いままで御定宿の方々も遂にわきへ皆取られ只一人も客はなし其上去々年をととし山津浪やまつなみあれたる上に荒果あれはて宿やどかる人も猶猶なく親子の者の命のつな絶果たえはてる身の是非もなく宿のはづれに旅人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)