“あほの”の漢字の書き方と例文
語句割合
仰向100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このやうの数々を並らべて男なきに涙のこぼれるに、ふり仰向あほのいてはんけちに顔をぬぐふさま、心よわげなれどれもこんな物なるべし、今から帰るといふ故郷ふるさとの事養家のこと
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
きみよりも十つうに一返事へんじあたへ給へ、ねふりがたきあきむねいだいてまぼろしの面影おもかげをもんと、このやうの數〻かず/\らべてをとこなきになみだのこぼれるに、ふり仰向あほのてはんけちにかほぬぐふさま
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鉄拳かなこぶしに張たほす勇気はあれども誠に父母いかなる日に失せて何時いつを精進日とも心得なき身の、心細き事を思ふては干場ほしばの傘のかげに隠くれて大地だいぢまくら仰向あほのしてはこぼるる涙を呑込みぬる悲しさ
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)