『夢（ゆめ）』

石の階段を上って行くと広い露台のようなところへ出た。白い大理石の欄干の四隅には大きな花鉢が乗っかって、それに菓物やら花がいっぱい盛り上げてあった。 前面には湖水が遠く末広がりに開いて、かすかに夜霧の奥につづいていた。両側の岸には真黒な森が高 …

著者	寺田寅彦
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	「明星　第一巻第五号」1922（大正11）年3月1日
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約5分（500文字/分）
朗読目安時間	約8分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

鋏（ばさみ） 槓杆（こうかん） 花鉢（ヴェース） 細（こま） 硝子（ガラス） 驢馬（ろば） 頸（くび） 鎚（つち） 鋲（びょう） 道傍（みちばた） 薔薇（ばら） 葉蘭（はらん） 菓物（くだもの） 兜形（かぶとがた） 漣（さざなみ） 汀（みぎわ） 欄干（らんかん） 棍棒（こんぼう） 桟橋（さんばし） 形相（ぎょうそう） 夥（おびただ） 嘴（くちばし） 函（はこ）

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