小石こいし)” の例文
「そら、どらねこがきた。」といって、かおすとみずをかけたり、いたずらっは、そばをとおると、小石こいしひろってげたりしました。
ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
したには小石こいしが一めん敷詰しきづめてある。天井てんぜうたかさは中央部ちうわうぶは五しやくずんあるが。蒲鉾式かまぼこしきまるつてるので、四すみはそれより自然しぜんひくい。
天皇はオケの天皇の御子のタチバナのナカツヒメの命と結婚してお生みになつた御子は、石姫いしひめの命・小石こいし姫の命・クラノワカエの王です。
おんなあぶらつぼ断崖がけうえりまして、しきりに小石こいしひろってたもとなかれてるのは、矢張やは本当ほんとう入水にゅうすいするつもりらしいのでございます。
小石こいしゆかうへつたときに、それがのこらずちひさな菓子くわしかはつたのをて、あいちやんは大層たいそうおどろきました、がまた同時どうじことかんがへつきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
と、俄然がぜん、前方の者から声があがった。四、五けんばかりの小石こいし河原、そこではしなくも、徳川家とくがわけ先鋒せんぽう内藤清成ないとうきよなりの別隊、四、五十人と衝突しょうとつしたのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが川のそばですから、あめがふって、みずがふえて、河原かわらみずながすたんびに、小石こいしすながくずれして、おはかもいっしょにながれていきそうになりました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
節斎は小石こいし里恵りゑと百峰牧善助とを証人に立てて此事なしと云つた。鰐水は石川君達くんたつが見たと答へた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
坂上郎女さかのうえのいらつめの、「佐保河の小石こいし踏み渡りぬばたまの黒馬の来る夜は年にもあらぬか」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かあさんはいつも、おチエのしらみをとってやるのでした。そのとったしらみを、庭石にわいしうえにおきます。しらみははいだそうとします。それを、小石こいしをもってつぶすのが、諭吉ゆきち役目やくめでした。
『これはなことをはるゝものじや、あんなおほきいし如何どうしてたもとはひはずがない』と老人ろうじんに言はれて見ると、そでかるかぜひるがへり、手には一本のながつゑもつばかり、小石こいし一つ持て居ないのである。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
むかぎしまたやますそで、いたゞきはう真暗まつくらだが、やまからその山腹さんぷくつきひかりらしされたあたりからは大石おほいし小石こいし栄螺さゞえのやうなの、六尺角しやくかく切出きりだしたの、つるぎのやうなのやらまりかたちをしたのやら
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ゆきより白き小石こいしなり
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
足場あしばうしなひ、小石こいし
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
小石こいしをチヨンだ
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
子供こどもは、二足ふたあし三足みあしあるくとあしもとの小石こいしひろって、それをめずらしそうに、ながめていました。とりさがしているとまって
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
またその妹の小石こいし姫の命と結婚してお生みになつた御子は、カミの王お一方、また春日のヒノツマの女のヌカコの郎女と結婚してお生みになつた御子は
たゞ、一箇所かしよ丈餘じやうよ貝層かひそう下部かぶから一二しやくところに、小石こいしごとかこつたなかで、焚火たきびをしたらしい形跡けいせき個所かしよが、半分はんぶんきりくづされて露出ろしゆつしてるのを見出みいだした。
親鳩おやばとわかれると、子鳩こばときゅうかなしくなりました。そしてこんどこそはおやのいいつけにそむくまいとおもって、そのとおり河原かわら小石こいしすなの中に、おやのなきがらをめて、小さなおはかてました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
小石こいしけりけり
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
こういって、ている人々ひとびとが、小石こいしひろって、からすにかってげつけていた。しかし、いしはそこまでとどきませんでした。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
以上いじやうごどく、大體だいたい調査てうさんだのであるが、なほこまかに、小石こいしや、どろさらしてたら、玉類たまるゐ金環類きんくわんるゐ發見はつけんもあるのだらうが、それは坪井博士つぼゐはかせられてからにして
「わたしがんだら、川のきし小石こいしすなの中にめておくれ。」
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
小石こいしけりけり
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
あるじいさんが、途中とちゅう財布さいふしてかね計算かんじょうしているのをた。乞食こじきは、さっそくそばへきて、地面じびたちている小石こいしひろって
つばめと乞食の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すみ燒灰等やけばいなどが、小石こいしかこまれた一小部分せうぶぶん滿ちてるのを見出みいだしただけである。
わたしはどうかんがえましても、小石こいしや、いぬころをともだちとするにはなれません。どうして、このわたしが、二子供こどもになれるでありましょうか。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
くろねこは、いっしょうけんめいに、すぎのえだにしがみついていました。小石こいしは、四ほうからんできて、からだのまわりをうなってんでゆきました。
おばあさんと黒ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、正雄まさおさんは、ただ一人ひとりうみほうからいてくるすずしいかぜかれながら波打なみうちぎわを、あちらこちらと小石こいしかいがらをつけながらあるいて
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして二人ふたりは、べにがにや、うつくしいかいがらや、しろ小石こいしなどをひろって、晩方ばんがたまでおもしろくあそんでいました。いつしか夕暮ゆうぐがたになりますと、正雄まさおさんは
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
牛乳屋ぎゅうにゅうやさんはいそがしそうに、いいのこして、また威勢いせいよくはしっていきました。小石こいしうえはこがおどるようです。ふりくと、ほこりがかぜかれていました。
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうど、大雨おおあめのあと、小石こいしがたくさん、あたま地面じめんすだろう。あれとおなじように、がふけると、あおあかみどりと、一つ一つそらほしひかりが、とぎされるのさ。
さか立ち小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
子供こどもにとって、も、くさも、小石こいしも、とりも、小犬こいぬもみんなともだちであったのです。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれ学校がっこうかえりに、さびしいみちをひとりで、ひらひらしろいこちょうをいかけたり、また、のあぜでくかえるに小石こいしげつけたりして、道草みちくさをとっていたこともあります。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
三郎さぶろうは、かわいがっているボンが、ばあさんのために小石こいしげられたりみずあたまからかけられたりしてきますと、今度こんど、ばあさんとこねこがきたら、うんといじめてやろうとおもいました。
少年の日の悲哀 (新字新仮名) / 小川未明(著)
正雄まさおさんはうみめずらしいので、毎日まいにちあさからばんまで、海辺うみべては、うつくしいかいがらや、小石こいしなどをひろあつめて、それをたもとにれて、おもくなったのをかかえてうちかえると、あねいもとせて
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
子供こどもは、あしもとの小石こいしひろって、とりらにかってげました。つばめは、おどろいて、みんな一ちました。子供こどもは、しばらくたたずんで、つばめのほうをながめていました。
長ぐつの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのとき、少年しょうねんあしもとにあった小石こいしひろって、みずうえうつっていた夕焼ゆうやけのあかくもかってげますと、しずかないけおもてにはたちまちさざなみがこって、夕焼ゆうやけのくもかげみだしました。
空色の着物をきた子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのとき、だれか、小石こいしひろって、電信柱でんしんばしらいただきまっているあかとりがけて、げました。あかとりおどろいて、くもをかすめて、ふたたび夕空ゆうぞら先刻さっききたほうへと、んでいってしまいました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれど、そのおばあさんは、いじのわるいおばあさんでした。ボンがお勝手かってもとへゆくと、なんにもしないのにみずをかけたり、でぶつまねをしたり、あるときは小石こいしひろってげつけたりしました。
少年の日の悲哀 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ときどき、おもしたように、ゴーッ、ゴーッとさけびをげて、トロッコが幾台いくだいとなくつづいて、小石こいし満載まんさいしてきました。これを工事場こうじばけると、ふたたび、あちらへかえしていくのでした。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
子供こどもたちは、小石こいしひろって、いけおもてげてみました。
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)