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されこうべ
ふりがな文庫
“
髑髏
(
されこうべ
)” の例文
ただし虎の
髑髏
(
されこうべ
)
を獅のと較べると獅の
鼻梁
(
はなばしら
)
と上顎骨が一線を成して額骨と
画
(
わか
)
れ居るに虎の鼻梁は上顎骨よりも高く額骨に突き上り居る
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
お雪ちゃんはいい気持になりながら、薪を取っては加え、取っては加えているうちに、
髑髏
(
されこうべ
)
は、あとも形もなく焼け失せてしまいました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
先年村での旧家の老母を葬る日、墓守がぶらりと墓地に往って見たら、墓掘り役の野ら番の一人が掘り出した古い
髑髏
(
されこうべ
)
を見せて
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
二度とふたたびお逢いできぬだろう心もとなさ、
謂
(
い
)
わば私のゴルゴタ、
訳
(
と
)
けば
髑髏
(
されこうべ
)
、ああ、この荒涼の心象風景への明確なる認定が言わせた老いの繰りごと。
二十世紀旗手
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
立っているだけなら別に子細もないが、片手に
髑髏
(
されこうべ
)
を持って、なにやら頭の上にかざしてでもいるような。わしも薄気味が悪うなって、そっとぬき足をして通り過ぎた
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
ゴルゴタという語は
髑髏
(
されこうべ
)
という意味であると、記者は読者のために言葉を添えています。たぶん木の生えてない丸い形の丘で、その
恰好
(
かっこう
)
が髑髏に似ていたのでしょう。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
灰色の壁は湿気のために色があせ、歳月を経て崩れおちそうになっている。白い
苔
(
こけ
)
の衣が壁にはめこんだ記念碑の碑文をおおい、
髑髏
(
されこうべ
)
や、そのほかの葬儀の表象をもかくしている。
ウェストミンスター寺院
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
無気味
(
ぶきび
)
にゲタと笑いかけて其儘固まって了ったらしい
頬桁
(
ほおげた
)
の、その厭らしさ浅ましさ。随分
髑髏
(
されこうべ
)
を扱って人頭の標本を製した覚もあるおれではあるが、ついぞ
此様
(
こん
)
なのに出逢ったことがない。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
その女の亡くなった亭主の
髑髏
(
されこうべ
)
が
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
菖蒲
(
あやめ
)
生
(
おいけ
)
り
軒
(
のき
)
の
鰯
(
いわし
)
の
髑髏
(
されこうべ
)
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
人間の
髑髏
(
されこうべ
)
の
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それは、申すまでもなく、中流に流れもやらず留まりも
敢
(
あ
)
えずに漂動して、あなめあなめと泣いている
髑髏
(
されこうべ
)
を見たからです。
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
水湧き、樹木
鬱蒼
(
うっそう
)
として、中央には生命の樹があり、この荒涼たる
髑髏
(
されこうべ
)
の丘とは正反対の楽園です。ゴルゴタを去ってパラダイスへ、死を去って生命へ、苦痛を去って歓喜へ。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
陶器師の婆の話によれば、藻は白い
髑髏
(
されこうべ
)
をひたいにかざして暗い川端に立っていたこともあるという。しかもそれを話した婆は、やはり古塚のほとりで怪しい死に方をしていた。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その穴跡より一本の
蘆
(
あし
)
生え、秋風の吹くにつけてもあなめ/\と小町の
髑髏
(
されこうべ
)
の眼穴に生えた
芒
(
すすき
)
が
呻
(
うな
)
った向うを張って、不断ミ王驢耳を持つ由囁き散らし、その事
一汎
(
いっぱん
)
に知れ渡った由。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
名将の
髑髏
(
されこうべ
)
と称するものを天上に投げ上げた米友は、そのまま後ろに転び、仰向けに転がって、そうして、岸の上にさして置いた例の杖槍を手に取ると
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
鬼火のように青く光っているのは、彼女が枕にしている一つの
髑髏
(
されこうべ
)
であった。藻はむかしから人間のはいったことのないという森の奥に隠れ、髑髏を枕にして古塚の下に眠っているのであった。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“髑髏”の意味
《名詞》
髑 髏(どくろ, されこうべ, しゃれこうべ, しゃりこうべ)
風雨にさらされるなどで白骨化した頭蓋骨。主に人間のもの。
(出典:Wiktionary)
“髑髏”の解説
髑髏(どくろ、されこうべ、しゃれこうべ、しゃりこうべ、en: Skull)は白骨化したヒトの頭部の頭蓋骨を指す名称である。「されこうべ」(しゃれこうべ)は「晒され頭(こうべ)」の意味。一般に死の象徴とされる。
(出典:Wikipedia)
髑
漢検1級
部首:⾻
23画
髏
漢検1級
部首:⾻
21画
“髑髏”で始まる語句
髑髏洞
髑髏島
髑髏魚
髑髏人
髑髏杯
髑髏盃
髑髏舞