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香箱
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かうばこ
ふりがな文庫
“
香箱
(
かうばこ
)” の例文
下谷町
(
したやまち
)
二丁目の小間物店、
古河屋政兵衛
(
こがやせいべゑ
)
の立ち退いた跡には、台所の隅の
蚫貝
(
あはびがひ
)
の前に大きい牡の三毛猫が一匹静かに
香箱
(
かうばこ
)
をつくつてゐた。
お富の貞操
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
どこへ入れておいたら一番安全かと、寶石ずきが、素晴らしい寶石でも手に入れたときのやうに貴重な
品
(
もの
)
とした。そこで、
香箱
(
かうばこ
)
の中へしまふことにした。
桑摘み
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
見られ其方手元に之有し
伽羅
(
きやら
)
一兩目餘入たる金の
香箱
(
かうばこ
)
は細川越中守方より訴へに及びし
紛失
(
ふんじつ
)
の品なり其方如何して
所持
(
しよぢ
)
致せしや有
體
(
てい
)
に申せと云はれしかば九助は
首
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見れば、ゴロロボフはひどく不自然な姿勢で部屋の真中に、ランプの火に照らされて、猫が
香箱
(
かうばこ
)
を造つてゐるやうになつて転がつてゐる。室内は少しも取り乱してはない。
死
(新字旧仮名)
/
ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
(著)
その
香箱
(
かうばこ
)
のなかには、
一個
(
ひとつ
)
ひとつ、なにやら子供心に、身にとつて大事な、手離しがたいものが入れてあつて、毎日蓋をあけると、無言に對話してゐた馴染ぶかい
品
(
もの
)
に、
居處
(
ゐどころ
)
を
明
(
あ
)
けさせたのだから
桑摘み
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
能
(
よく
)
こそ心掛給ひしと
甚
(
いた
)
く
賞美
(
しやうび
)
なし外々にて才覺致候はんと申ければ隱居は暫く考へ
脊負葛籠
(
せおひつゞら
)
一ツ取出し中より
猩々緋
(
しやう/″\ひ
)
虎
(
とら
)
の
皮
(
かは
)
古渡
(
こわた
)
りの
錦
(
にしき
)
金襴
(
きんらん
)
八
反
(
たん
)
掛茶入
(
かけちやいれ
)
又は
秋廣
(
あきひろ
)
の短刀五
本骨
(
ほんぼね
)
の
扇
(
あふぎ
)
の三
處拵
(
ところごしら
)
への
香箱
(
かうばこ
)
に
名香
(
めいかう
)
品々
(
しな/″\
)
其外金銀の小道具を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“香箱”の解説
香箱(こうばこ、en: Kōbako)は、香木、薫香料を収納する蓋付きの箱。茶道具や香道の道具であるほか、宗教儀式において香を用いるために宗教用具としても用いられる(香合も参照)。また、香箱は裕福な家の娘の嫁入り道具の1つでもあった。
折り紙には、角香箱(つのこうばこ)、鶴香箱(つるこうばこ)という折り方がある。
(出典:Wikipedia)
香
常用漢字
小4
部首:⾹
9画
箱
常用漢字
小3
部首:⽵
15画
“香”で始まる語句
香
香具師
香気
香港
香炉
香華
香奠
香花
香爐
香水