頬摺ほゝずり)” の例文
淺黄あさぎ手絡てがらけかゝつて、透通すきとほるやうに眞白まつしろほそうなじを、ひざうへいて、抱占かゝへしめながら、頬摺ほゝずりしていつた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
天下晴れての無礼講だけに見知らぬ女を抱きかかへて厭がるのも構はず頬摺ほゝずりをして歩く男も多い。若い男かと見るとシルクハツトをかぶつた生真面目きまじめな顔附の白髪の紳士も混つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
あいちやんがかたへたときに、ねえさんは頬摺ほゝずりしながら
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
身振みぶりをして、時々とき/″\頬摺ほゝずり、はてさて氣障きざ下郎げらうであつた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)