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青島
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チンタオ
ふりがな文庫
“
青島
(
チンタオ
)” の例文
「松ちゃん」これは
香月
(
かつき
)
から歩いて来る駄菓子屋で、可愛い十五の少女であったが、間もなく、
青島
(
チンタオ
)
へ芸者に売られて行ってしまった。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
……大阪外語の支那語科を出ると、
青島
(
チンタオ
)
の大同洋行へはいったんですが、どうもサラリーマンてのは僕の性にあわないんですね。
金狼
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
巣箱を始めて見たのは、大正六年に、
青島
(
チンタオ
)
へ遊びに行った時であった。あそこの公園は東海に面して、鳥の
沢山
(
たくさん
)
来そうな静かな小山であった。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
四万円とか、一万坪とか、
青島
(
チンタオ
)
とか、横須賀とかいう言葉が聞こえた時に私の頭にはどういうものかさっき見た総持寺の幻影がまた蘇って来た。
雑記(Ⅰ)
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
ちょうど欧洲大戦のショッ
端
(
ぱな
)
で、
青島
(
チンタオ
)
から脱け出した三千六百噸の
独逸
(
ドイツ
)
巡洋艦エムデンが、印度近海を狼みたいに暴れまわっている時分のことだ。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
青島
(
チンタオ
)
がえりの砲兵たち、
甲斐
(
かい
)
出身の予後備らしきが、意気あがっての手柄話、英兵の弱さったらお話にならないまで、声高に
談
(
かた
)
るに、私もすこしくうけ答えした。
雪の武石峠
(新字新仮名)
/
別所梅之助
(著)
青島
(
チンタオ
)
まで伴なひ歸つて漸く豆を與へ、大連まで來て
高粱
(
カウリヤン
)
を與へることが出來たとある。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
白菜というものは、元来中国
青島
(
チンタオ
)
の産であるが、昔から朝鮮にも多く栽培されていた。これは寒帯にできる野菜であるから、東京辺つまり暖地のものは、品質があまりよくないといえよう。
白菜のスープ煮
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
濼河
(
らんか
)
上流の地を北京の背面とすれば、済南は、実に、その前面、腹部にあたるの観がある。而して、
青島
(
チンタオ
)
への沿線には、坊子、博山、
淄川
(
るせん
)
、章邱等に約十八億トンの石炭が埋蔵されている。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
極秘の事柄だから、軍もこれには
容喙
(
ようかい
)
できない。さあ、困った。困ったと
青島
(
チンタオ
)
に打電すると、悲堂先輩が早速、日本へやってきて、往年の自由党の闘士の板垣退助、板垣伯爵に相談に行った。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
いつか海洋博物館での通俗講演会でペンクが
青島
(
チンタオ
)
の話をしたとき、かの地がいかに地の利に富むかということを力説し
ベルリン大学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
幹太郎が
青島
(
チンタオ
)
まで出むいて行かなけりゃならなかった。彼はすゞの身を案じた。ここは、膠済鉄路が青島から西に向ってのび、
津浦
(
しんぽ
)
線と相合して三叉路を形作っている。その要衝に陣取っていた。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
その郵便配達手君は
青島
(
チンタオ
)
戦争の生残りという歩兵軍曹であった。
眼を開く
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「私は四日前に台北から上京いたしまして只今は麹町〈南平ホテル〉に泊っております。もとは
青島
(
チンタオ
)
の貿易商会につとめておりました。現在は無職……失業中なのです。……
久我千秋
(
くがちあき
)
。明治三十五年生れ」
金狼
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
投じた。わしはさきに話に出た梶川悲堂と
青島
(
チンタオ
)
に行った
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
夜の八時過ぎに
呉淞
(
ウースン
)
を出帆した。ここから乗り込んだ
青島
(
チンタオ
)
守備隊の軍楽隊が
艫
(
とも
)
の甲板で奏楽をやる。上のボートデッキでボーイと女船員が舞踊をやっていた。
旅日記から
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
島
常用漢字
小3
部首:⼭
10画
“青”で始まる語句
青
青年
青々
青苔
青葉
青柳
青梅
青山
青白
青銅