“呉淞”の読み方と例文
読み方割合
ウースン100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝のうち長崎についた船はその日の夕方近くにともづなを解き、次の日の午後ひるすぎには呉淞ウースンの河口に入り、暫く蘆荻ろてきの間に潮待ちをした後、おもむろに上海の埠頭はとばに着いた。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この間なんぞは鉄砲を積んで呉淞ウースンに這入りかけたら、その間際で船員のうちに、スパイが二人まじっている事を発見したから、文句なしにブチ込んでくれたよ。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夜の八時過ぎに呉淞ウースンを出帆した。ここから乗り込んだ青島チンタオ守備隊の軍楽隊がともの甲板で奏楽をやる。上のボートデッキでボーイと女船員が舞踊をやっていた。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)